早大理工物理'10[2]

以下の問題の  にあてはまる式、数字、文字、または語句を解答用紙の該当欄に記入せよ。

1のように、水平な面内で、半径Rの円形をしたレール上にある質量mの物体Aと質量の物体Bの運動を考える。それぞれの物体は、図2の断面図のようにレールの壁および床とつねに接しており、レールの円周方向に沿ってのみ運動できる。物体ABとレールの壁、床との摩擦はない。運動を考えるとき、物体の大きさとレールの幅は無視できるものとする。点Oを中心にして、線分OPを基準とした回転角をで表し、の範囲で定義する。重力加速度はgで表す。

最初
(時刻のとき)、物体Aにあり、一定の速さで反時計回りに等速円運動をしていた。また、のとき、物体Bで静止していた。このとき、物体Aは、レールの底面および内壁から抗力を受け、全抗力の大きさは (1) となる。なお、壁から受ける抗力は、を向く。一方、物体Bに働くレールからの抗力の大きさは (3) である。二つの物体は、 (4) 1回目の衝突をする。ここで、物体ABの衝突は弾性衝突であり、衝突時間は短く無視できるものとすると、衝突後の物体Aの速さは (5) であり、物体Bの速さは (6) である。さらに、 (7) のとき、2回目の衝突が (8) で起こる。2回目の衝突後、物体Aの速さは (9) となり、物体Bの速さは (10) となる。以上のことから、衝突の起こるレール上の位置は全部で (11) カ所あり、2010回目の衝突は (12) で起こることがわかる。また、2010回目の衝突の直前の物体Aの速さは (13) であり、物体Bの速さは (14) である。

次に、物体
Bの代わりに、レールの底面とのみ摩擦のある物体Cを用いた場合を考える。運動を考えるとき、物体の大きさとレールの幅は無視できるものとする。ここで、物体Cと底面との間の動摩擦係数をで表し、物体Cの質量は物体Aと等しくmとする。最初(のとき)、物体Aにあり、一定の速さで反時計回りに等速円運動をしていた。このとき、物体Cで静止していた。物体ACの衝突は弾性衝突であり、衝突時間は短く無視できるものとする。さらに、衝突時間が短いため、物体Cに働く静止摩擦力による力積は無視できるものとする。1回目の衝突直後、運動している物体Cに働く摩擦力の大きさは (15) であり、物体Cが角度α だけ進んだときの、二つの物体の運動エネルギーの和は (16) で与えられる。したがって、物体Cが物体Aと再度衝突するためには、速さ (17) より大きくなければならない。

解答 円周上での衝突、ということで身構えてしまいますが、やや、肩すかしという感じです。

(1) 速さ等速円運動しているので、物体Aには向心力が働きます。この向心力は壁から受ける垂直抗力によるものです。また、物体Aには鉛直下向きに重力が働き、鉛直方向の力のつり合いより、物体Aは床から鉛直上向きに垂直抗力を受けます。
全抗力は、両者の合力として、
......[]
(2) 壁から受ける抗力は、「物体からO ......[] を向きます。
(3) 物体Bには鉛直下向きに重力が働き、鉛直方向の力のつり合いより、物体Bに働くレールからの抗力の大きさは、 ......[]
(4) 最初、時刻においてにいた物体Aが、の位置にいる物体Bと衝突するまでに、円周の半分を速さで進むので、それに要する時間tは、 ......[]
(5) 衝突直後の物体A,物体B速度として、衝突前後の運動量保存より、
反発係数の式より、
両式を連立して解くことにより、 ・・・@
衝突後の物体
A速さは、 ......[]
(6) 衝突後の物体B速さは、 ......[]
(7) 1回目の衝突後、2回目の衝突までに要する時間Tとして、この間に物体Aが進んだ距離と物体Bの進んだ距離の和が円周の長さになるので、

2
回目の衝突が起きる時刻は、 ......[]
(8) 物体Aは時計回りに、角だけ回ります。つまり、衝突位置は、から戻ったところで、2回目の衝突は、 ......[] で起こります。
(9) 2回目の衝突直後の物体A,物体B速度として、衝突前後の運動量保存より、
反発係数の式より、
両式を連立して解くことにより、 ・・・A
2回目の衝突後、物体A速さは、 ......[]
(10) 2回目の衝突後、物体B速さは、0 ......[]
(11) 2回目の衝突で物体Bが止まってしまうので、3回目の衝突もの位置で起こります。この衝突後、物体A,物体B速度は、@と同様に、
1回目の衝突から2回目の衝突のときと同様に、4回目の衝突は、3回目の衝突位置から時計回りに回った位置で起こります。としてθ を考えると、4回目の衝突はの位置で起こります。この衝突後、物体A,物体B速度は、Aと同様に、
4回目の衝突で物体Bが止まってしまうので、5回目の衝突もの位置で起こります。この衝突後、物体A,物体B速度は、@と同様に、
1回目の衝突から2回目の衝突のときと同様に、6回目の衝突は、5回目の衝突位置から時計回りに回った位置、で起こります。この衝突後、物体A,物体B速度は、Aと同様に、
6回目の衝突で物体Bが止まってしまうので、7回目の衝突もの位置で起こりますが、このときの衝突の状況は1回目の衝突と同じです。
つまり、以後は、衝突を
6回繰り返すたびに同じ状況が現れます。
衝突回数
n6で割ったときの余りをm ()として、n回目の衝突位置は、m回目(但し、のときは6回目)の衝突位置と同じです。
1回目の衝突から6回目の衝突までで、衝突位置は、となるので、衝突の起こるレール上の位置は全部で、3カ所 ......[]
(12) で余り0なので、2010回目の衝突の状況は6回目の衝突と同じです。2010回目の衝突の起こる位置は、 ......[]
(13) 2010回目の衝突の直前の物体A速さは、 ......[]
(14) 2010回目の衝突の直前の物体B速さは、 ......[]
(15) 衝突直後の物体A,物体C速度として、運動量保存より、
反発係数の式より、
両式を連立して解くことにより、
衝突後、物体
Aは停止し、物体Cのみ運動し、物体Cに働く動摩擦力の大きさは、 ......[]
(16) 物体A運動エネルギー0です。物体Cが角度だけ進んだとき距離進みます。この間に動摩擦力が物体Cに対してした仕事の分だけ運動エネルギーが減るので、このとき、二つの物体の運動エネルギーの和は、
......[]
(17) 物体Aが止まっているので、物体Cが物体Aと再度衝突するためには、物体Cは角度だけ進む必要があり、このときも運動エネルギー0より大きい必要があります。よって、

......[
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