京大物理'03年前期[3]

次の文を読んで、文中の  に適した式または数値を、それぞれの解答欄に記入せよ。  はすでに  で与えられたものと同じものを表す。ただし、プランク定数をh,光速をcとする。

振動数
νの光子のエネルギーは ア ,運動量は イ である。真空中で、振動数νのガンマ線の光子が、原点に静止している質量mの粒子1によって散乱されて、光子の振動数はになり、粒子1は一定の速度uで動き始めた。このとき、粒子1の内部エネルギーに変化はなかった。速度uの方向をx軸の正の方向に取ると、図1に示すように、入射光子の方向と散乱光子の方向のなす角度はであり、入射光子の方向と粒子1の速度uのなす角度はφであった。ここでφより少し小さい角度とする。入射光子の方向の運動量の保存則から イ = ウ となる。また、散乱光子の方向の運動量の保存則からも同様の式が得られ、エネルギー保存則も成り立つ。その結果、粒子1の速度u,入射光子の振動数νと散乱光子の振動数は、φmchを用いて表すと、それぞれ、u エ ν オ  カ と書けることがわかる。
以下の問題で粒子
1の速度が必要になったときはuのままでよい。図1に示すようにに質量mの粒子2が静止していた。時刻に粒子1は粒子2と衝突して、両粒子は合体して動き出した。合体した粒子を粒子3と呼ぶ。粒子3の速度は粒子1の速度uを使って表すと キ であり、衝突の結果、内部エネルギー ク が発生した。粒子3は時刻から一定速度で動きながら、この内部エネルギーを使って、赤外線を大量に四方八方に連続的に放射し始めた。この放射は時刻には完全に停止した。図1に示すように、地点で静止していた観測者Aが、粒子3からの放射を計測していた。時刻と時刻に粒子3からAに向けて放射された赤外線は、それぞれ時刻 ケ と時刻 コ Aに達する。したがって、観測者Aが粒子3からの赤外線の放射を受光していた時間間隔は サ となる。
なお、赤外線は電磁波の一種であり、放射体の速度によらず、真空中を光速
cで進む。また粒子3は、原点と観測者Aの間にあるとする。


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解答 () 振動数νの光子のエネルギーは、 ......[]

() 振動数νの光子の運動量は、 ......[]

() 入射光子の方向の運動量保存より、
......[] ・・・@

() 散乱光子の方向の運動量保存より、
・・・A
エネルギー保存より、
・・・B
@,Aより、
Bに代入すると、

より、 ......[] (より)

() @より、 ......[]

() Aより、 ......[]

() 合体後の粒子3速度wとして、運動量保存より、
......[] ・・・C

() 求める内部エネルギーUとして、エネルギー保存より、
Cより、
......[]

() 時刻に出た赤外線は、距離D光速cで進むのに時間を要するから、観測者Aに到達する時刻は、
......[]

() 時間Tで粒子3進みます。時刻に出た赤外線は、距離光速cで進むのに時間を要するから、観測者Aに到達する時刻は、
......[]

() 観測者Aが粒子3からの赤外線の放射を受光していた時間間隔は、()の答から()の答を引いて、
......[]


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