九大物理'10[3]

無風状態の空気中を伝わる速さの音波について考える。以下の問いに答えよ。

1.文中の空欄にあてはまる数式を答えよ。
3(a)のように点Mに静止している振動数測定器に対して、救急車が直線P上を(ただし、)の速さで近づきながら、一定の振動数の音を出している。すなわち救急車は1秒間にf 個の音波(1波長分を1個と考える)を発している。測定器からの距離がの地点を点Aとする。点Aで発せられた音波が測定器に到達するまでの時間は、 ア である。救急車が点Aを通過後、秒後に点Bに来た。ただし、点Bは点Aと点Mの間にある。点Bで発せられた音波が測定器に到達するまでの時間は、 イ である。測定器が点Aからの音波を感知してから、点Bからの音波を感知するまでの時間は、 ウ となる。時間 ウ の間には個の音波が含まれるので、測定器が測定した音波の振動数は、 エ となる。

2.文中の空欄にあてはまる数式を答えよ。
3(b)のように直線P上にある点Mから測定器を点Oに離した場合を考える。問1と同じく、救急車は直線P上をの速さで左から右に移動しながら、一定の振動数の音を出している。直線P上のある地点を点Cとし、線分OCと直線Pのなす角をとする。救急車が点Cを通過後、秒後に点Dに来た。線分ODの長さをとする。図3(b)のように線分OCに対して点Dからの垂線の足を点Hとする。時間が十分短いとき、角DOCは十分小さいので、線分ODと線分OHの長さが等しいと見なせる。このことを利用すると、線分OCの長さは、 オ となる。点Cで発せられた音波が測定器に到達するまでの時間は、 カ である。測定器が点Cからの音波を感知してから、点Dからの音波を感知するまでの時間は、 キ となる。時間 キ の間には個の音波が含まれるので、測定器が測定した音波の振動数は、 ク となる。

3.問2において、振動数の時間変化を測定器で測定した。測定した振動数の時間変化を正しく表したグラフを、図3(c)の@〜Eの中から一つ選べ。なお、各グラフ中の2曲線は、測定器の設置場所が直線Pから近い場合と遠い場合を表しており、横軸の点は救急車が点Mで発した音波が測定器に到達した時刻である。
次に、測定器が直線Pから遠い場合の曲線は曲線A (実線)、曲線B (破線)のうちどちらであるかを記号で答えよ。

4.実際の救急車は、「ピーポーピーポー・・・・」というように「ピーポー」音を一定の時間間隔で繰り返し発している。問1の図3(a)のように救急車が測定器に近づくときに、測定器に到達する「ピーポー」音の時間間隔をとして、次の関係式の中で正しいものを記号で答えよ。
(A) 
(B) 
(C) 

解答 斜め方向のドップラー効果を考える問題です。

1() 距離を速さで進むので、点Aで発せられた音波が測定器に到達するまでの時間は、 ......[]
() 点Aから点Bまでの距離,点Bから点Mまでの距離,点Bで発せられた音波が測定器に到達するまでの時間は、 ......[]
() 点Aから点Bまでの移動時間()の結果を加え、()の結果を引くことにより、測定器が点Aからの音波を感知してから、点Bからの音波を感知するまでの時間は、
......[]
() 測定した音波の周期は、()時間を波の個数個で割ることにより、
測定器が測定した音波の振動数は、
......[]

2() より、
線分OC長さは、 ......[]
() ()距離を速さで進むので、点Cで発せられた音波が測定器に到達するまでの時間は、 ......[]
() 点Cから点Dまでの移動時間,点Dから点Oまで音波が伝わる時間より、測定器が点Cからの音波を感知してから、点Dからの音波を感知するまでの時間は、
......[]
() 波の個数()時間で割ることにより、測定器が測定した音波の振動数は、
......[]

3 救急車が直線P上で点Cよりもずっと左にいるとき、つまり、のとき、問2()の結果より、
救急車が点Mに向かって移動し、q が増大すると、が減少し、は次第に減少します。救急車が点Mに来てのとき、なので、,救急車が点Mから右に移動するとはさらに減少し、、のとき、
こうなっているグラフは@
......[]
測定器(O)が直線Pから遠ざかると、同じ角q になる位置は、次第に点Mから離れてきます。つまり、同じ振動数になる時刻はから離れてきます。ということは、グラフの傾きがなだらかになる、ということなので、測定器が直線Pから遠い場合の曲線は、曲線B ......[]

4 問1()で見たように、ドップラー効果により、救急車が近づくとき、音波の周期は短くなって観測されます。救急車が時間間隔で「ピーポー」音を出すとき、観測される時間間隔も短くなって、となります。(B) ......[]


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