北大物理'10年後期[3]

次の文章の (1) から (8) に適切な数式を入れよ。また、 (a) (b) には、mの中から選んで記入せよ。

1 図1のような装置はクインケ管と呼ばれ、Aから入った音は左と右に分かれて進み、再び出会って干渉しBで聞こえる。右側の管は可動で、その長さを連続的に変化させることができる。
Bでの音の強さは、音の波長を,左と右の経路の差をとしたとき、整数mを用いて、 (a) のとき強めあって大きくなり、 (b) のとき打ち消しあって小さくなる。音の周波数がのときに、図1のように右の管をゆっくりと引き出すと距離ごとにBで聞こえる音の強さが小さくなった。このときの波長はXを用いて (1) と表され、音の速さは (2) であることがわかる。次に、右の管を固定して音の周波数をゆっくりと変化させたところ、周波数が変化するごとにBで聞こえる音の強さが小さくなった。音の速さvは周波数によらないとすると、このときの左と右の管の経路の差はf vを用いて (3) と表される。
2 同様の現象は、光を用いても確かめられる。図2で、Pは真空中での波長がの単色光を取り出せる光源、Hは光の一部を透過し一部を反射する半透明鏡、は光線に垂直に置かれた平面鏡である。光源Pからの光線はH2つの方向に分けられた後、それぞれで反射され、再びHを経てQへと導かれ干渉する。装置全体は真空中に置かれ、Hの間には、内側の幅の透明容器Cが置かれている。
最初、
Qにおいて光が打ち消しあって暗い状態からをゆっくりと右方向にだけ平行移動させたところ、Qでの光は,明暗の周期を100回繰り返し暗い状態となった。このときのの移動距離xを用いて (4) と表される。次に、容器Cをある気体でゆっくりと満たしたところ、容器内部の屈折率は1からnへと連続的に増加し、Qでの光は暗い状態からk回の明暗の周期を繰り返し、暗い状態となった。真空中の光の速さをとすると、屈折率nの容器中を光がdだけ進むのに必要な時間は (5) なので、同じ時間内に真空中で光の進むことのできる距離は (6) である。このことから、容器を気体で満たしたことは、真空中での経路長が往復で (7) だけ伸びたことと同等であることがわかる。したがって、気体の屈折率nkを用いて (8) と求めることができる。

解答 音波の干渉に関する基本問題です。

1(a) 左右から来る音波が強め合うのは、経路差波長の整数倍になるときです。
......[]
(b) 弱め合うのは、経路差波長の整数倍+半波長になるときです。
......[]
(1) 経路差のとき弱め合うので、
 ・・・@
右の管をX引き出すと、右側の経路は長くなります。もともと右側がL長かったとすると、弱め合う条件は、
 ・・・A
A−@より、
......[]
(2) 波の公式より、
......[]
(3) このときの経路差,音の周波数とします。波長です。弱め合う条件は、
 ・・・B
音の周波数になったときの波長です。弱め合う条件は、整数mになることに注意して、
 ・・・C
−B×より、
......[]

2(4) で反射する経路とで反射する経路との経路差とすると、最初Qにおいて光が打ち消しあっているとき、
 ・・・D
を右方向に平行移動させると、経路差長くなります。この間に明暗の周期を100回繰り返すので、平行移動後に弱め合う条件は、
 ・・・E
E−Dより、
......[]
(5) 真空中の光速とすると、屈折率nの媒質中の光速となります。距離進むのに必要な時間 ......[] (光の屈折を参照)
(6) 同じ時間内に真空中で光の進むことのできる距離は、 ......[]
(7) 容器を気体で満たしたことは、真空中での経路長が往復で、
......[]
伸びたことと同等です。
(8) 容器に気体を入れる前の弱め合う条件は、
 ・・・F
容器に気体を入れている間に、経路差伸びて、k回明暗を繰り返すので、この後の弱め合う条件は、
 ・・・G
G−Fより、
......[]


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