東大理系数学'09前期[2]

実数を成分にもつ行列と実数rsが下の条件(i)(ii)(iii)をみたすとする。
(i)
(ii)
(iii) ()とするとき、
このとき以下の問いに答えよ。
(1) acrsを用いて表せ。
(2) ()とするとき、を示せ。
(3) かつを示せ。


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解答 条件(ii)は、行列Aの固有値sに対する固有ベクトルがだと言っているのですが、問題を解く上ではあまり役には立ちません。素直に行列の積の計算をするしかなさそうです。

(1) 条件(iii)においてとすると、
条件(ii)と合わせて一つにまとめて書く(行列の対角化を参照)と、
両辺に左からをかける(逆行列を参照)と、
......[]

(2) とおくと、 ・・・@

これより、と予測し、数学的帰納法により証明します。
(T) のとき、@より予測は成立します。
(U) のとき予測が成立するとして、

これより、
よって、のときも成立します。
(T)(U)より、 ()
 (等比数列を参照)
(とおく) ・・・A
これより、
とおいて、
より、



条件(iii)より、


よって、 ・・・B

(3) Bより、 (等比数列の極限を参照)
Aより、となるために、 (のときには、条件(i)よりとなり、極限値は0になり得ない)
@より、


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