東工大数学'22年前期[5]

aを満たす実数とし、とする。このとき、次の問いに答えよ。

(1) 次の等式()を満たすaがただ1つ存在することを示せ。
() 

(2) を満たす実数bcについて、不等式
が成り立つことを示せ。

(3) 次の試行を考える。
[試行] n個の数12,・・・,nを出目とする,あるルーレットをk回まわす。
この[試行]において、各についてiが出た回数をとし、
(**) 
が成り立つとする。このとき、(1)の等式()が成り立つことを示せ。

(4) (3)[試行]において出た数の平均値をとし、とする。(**)が成り立つとき、極限aを用いて表せ。

解答 前半部分は、確率密度関数のことだろうと想定できると思いますが、「出目」って?後半は問題文がわかりにくく、きちんと取り組めた受験生が何人いたのだろうと思ってしまいます。

(1) 積を和に直す公式より、

 ・・・@
これより()は、
 (不定積分の公式を参照)
 ()
において、のグラフは単調増加かつ下に凸。のときのとき
直線は、のときのとき
()
よって、のグラフと直線は、においてただ1つの交点を持ちます。つまり、()を満たすaがただ1つ存在します。

(2) とおくと、において連続、において微分可能なので、平均値の定理の成立要件を満たします。よって、平均値の定理より、となるbcに対して、
 ・・・A
を満たす実数dが存在します。
 ・・・B
のとき、であって、@より、
従って、単調増加関数で、のとき、
A,Bより、
より、
 ・・・C

(3) ルーレットをk回まわす間に、12,・・・,nのいずれかが出ます。iが出た回数()とするので、1が出た回数2が出た回数,・・・,nが出た回数を加え合わせるとkになります。つまり、
これより、kによらずに (一定)となるので、の極限においても、
 ・・・D
(**)の右辺について、についての和をとると、
 ・・・E
一方で、(**)より、は収束して、なのでその和についても収束して、Dより、
よって、Eより、となり()が成り立ちます。

(4) (3)よりiが出る確率()です。出た数の平均値は、,上記のように収束するので、与式より、
 ( (**)) ・・・F
Cにおいて、として、より、
ここで各辺にiをかけて、についての和をとると、Fより、
極限を求めたいので、さらにnで割り、
 ・・・G
ここで、とすると、区分求積法を用いると、Gの左辺と右辺は、
@より、
 (部分積分法を参照)


(とします)
よって、Gにおいてとして、
左辺:
右辺:
より、はさみうちの原理を用いて、
......[]



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