行列
電子回路の解析から、気象予報、経済予測に至るまで、行列は、計算機に様々な仕事をさせるための道具です。ここでは、行列の基本的な計算から、連立
1
次方程式や
1
次変換への応用、行列の累乗計算の技巧などを扱います。
ここで学習する内容は、以下の通りです。各項目をクリックしてください。
行列
行列に関する基本事項、行列の和、差、相等、実数倍について触れます。
行列の積
行列の積の計算法を学びます。行列の積では、交換法則
が成り立ちません。
逆行列
(
E
:単位行列
)
を満たす行列が逆行列
です。逆行列
の求め方を学びます。
2
次の正方行列
では、
となります。係数の分母
を行列式と言います。
のときにのみ
が存在します。
行列と連立
1
次方程式
行列を用いて連立
1
次方程式を記述すると、
となります。この解は、
のときには、
となります。
基本変形
連立
1
次方程式を解くときの操作を行列を用いて考察します。この考察により、
のときの
n
次正方行列の逆行列の求め方が明らかになります。
固有値・固有ベクトル
(
)
を満たす実数
k
を行列
A
の固有値、
を行列
A
の固有ベクトルと言います。固有値
k
は固有方程式
の解です。
2
次の正方行列
の固有方程式は、
となります。
ハミルトン・ケーリーの定理
行列
A
の固有方程式:
の
x
を行列
A
に代えた式:
が成立します。
2
次の正方行列
においては、
が成立します。
1
次変換
ベクトル
をベクトル
に対応させる変換
f
:
において、
2
つのベクトル
,
について、
,
が成り立つとき、
f
を
1
次変換と言います。
1
次変換は行列を用いて記述できます。
1
次変換
(
その
2)
原点を通る直線に関する対称移動、回転移動を表す行列を考察します。
行列の対角化
行列
A
の固有ベクトルを列ベクトルとして横に並べてできる行列を
P
として、
は固有値を対角成分とし、他の成分は
0
となる行列となります。この操作を行列の対角化と言います。
スペクトル分解
任意のベクトルについて、行列
A
の固有値
に対応する固有ベクトルの方向成分を取り出す
1
次変換を射影と言います。射影の表現行列を射影子と言い、固有値
に対応する射影子を
とすると、
n
次正方行列
A
が異なる
n
個の固有値
,
,・・・,
をもつときには、
という形に書くことができます。
A
が対称行列の場合
(
)
にこの形をスペクトル分解と言います。
行列の累乗
行列の対角化、スペクトル分解、ハミルトン・ケーリーの定理などを応用して行列の累乗を求める種々の技巧を考察します。
数学基礎事項
TOP
数学
TOP
CHALLENGE from the VOID
TOP
ページに戻る
(C)2005,2006,2007,2008,2009
(有)りるらる
CFV21
随時入会受付中!
CFV21
ご入会は、まず、
こちらまでメール
をお送りください。
雑誌「
大学への数学
」購入