平面と直線

令和3年の数学Aの教科書には、取って付けたように「空間図形」という項目が入っていますが、数学Bの空間ベクトルと同じ扱いで良いと思います。数学T・Aのみが試験範囲の受験生は教科書をよく読んでおいてください。
ここでは、ベクトルを使って考えます。


・直線
直線の方向ベクトルを,起点ベクトル(直線上の1点を指定するベクトル),また、t を実数として、直線上の点の位置ベクトルは、
と表されます。
2直線の平行
方向ベクトルが等しい2直線lmが異なる直線のとき、lmは平行(l // m)です。 ・・・()
2直線の垂直
2直線をlmとし、その方向ベクトルについて、,つまり、のとき、lmは垂直()です。

・平面
平面は、方向ベクトルを2つ持つように考えます。2つの1次独立なベクトルを,起点ベクトル(平面上の1点を指定するベクトル),また、stを実数として、平面上の点の位置ベクトルは、
と表されます。この平面をπ(円周率ではありません)とします。
・平面と平行な直線
を方向ベクトルとする直線l (:実数)を方向ベクトルとする直線m (:実数)は、πと平行(l // πm // π)です。一般的に、を実数の定数として、を方向ベクトルとする直線n (:実数)は、πと平行(n // π)です。但し、lmnは平面π上の直線ではない、とします。
2平面の平行
qrを実数として、平面πと共通のベクトルを用いて、
α
のように表される平面αが平面πと異なる平面であるとき、απは平行(α // π)です。
・平面と垂直な直線
となるベクトル (例えば、,×は外積)を方向ベクトルとする直線l (:実数)は、πと垂直()です。
2平面の垂直
を含む平面、即ち、1次独立なベクトルをとして、
(:実数)
と表される平面βπと垂直()です。

(1) 2直線の位置関係
l (:実数) ・・・@
m (:実数) ・・・A
(a) 2直線が交わる
であり、@,Aを連立すると、解を持ちます。そのときのが交点の位置ベクトルです。
(b) 2直線が平行(l // m)
上記()により、です。@,Aを連立しても、の解は存在しません。
(c) ねじれの位置にある
ですが、@,Aを連立しても、の解は存在せず、2直線に交点は存在しません。
ねじれの位置にある
2直線のなす角は、右図のように、片方の直線mを他方の直線lと交わるところまで平行移動させて、2直線のなす角θlmのなす角とします。
(2) 2平面の位置関係
(a) 2平面が平行(α // π)
2平面に共有点はありません。
(b) 2平面が交わる
2平面απが共有点を持ち、交わったところに交線ができます。
2平面απ上の交線上にない点APから、交線上の点Oにそれぞれ垂線AOPOを下ろすと、垂線同士のなす角2平面απのなす角になります。のとき、となります。
(3) 直線と平面の位置関係
(a) 平面が直線を含む
直線の方向ベクトルをt を実数として、
l
とすると、1次独立なベクトルをとして、直線lを含む平面は、
π ・・・B
と表されます。のときlと一致します。
(b) 直線と平面が平行
直線が、方向ベクトルをtを実数として、
l ・・・C
とすると、1次独立なベクトルを,また、とは異なるベクトルをsを実数として、直線lと平行な平面は、
π ・・・D
と表され、CとDを連立したとき、st の解はありません。
(c) 直線が平面と1点で交わる。
l ・・・E
π ・・・F
E,Fを連立すると、st はただ1組の解をもち、そのときのが交点の位置ベクトルになります。
l π上の任意の異なる2直線mnに対して、かつとなるとき、です。逆に、であれば、π上の任意の異なる直線mに対してとなります。

(4) 三垂線の定理:平面π上の直線lと点Oについて、Ol上にないとき、(i) かつならば、 (ii) かつならば、 (iii) かつかつならば、
[証明] l (t:実数),Bより、lを含む平面π (s:実数) ・・・G,とします。
(i) より、,即ち、,また、より、
 ∴
(ii) より、より、
 ∴
(iii) よりよりより
より、
Oは平面π上の点なので、Gでとして、との内積をとると、
 ∴
よって、より、



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