円と図形

円周上の異なる2点を固定する。この2定点と円の中心を線分で結ぶとき、2線分のなす角を中心角と言う。この2定点とは異なる円周上の点をとって2定点と線分で結ぶとき、2線分のなす角を円周角と言う。
(1) 円周角の大きさは中心角の大きさの
(2) 円周角の定理:円周上に異なる2点をとるとき、この2点を結ぶ弦()の上に立つ円周角は等しい。
(3) 円周角の定理の逆:四角形ABCDについて、であれば、この四角形は円に内接する。
(4) 定理:円に内接する四角形の対角は補角をなす。
(5) (3)の定理の逆:対角が互いに補角をなす四角形は円に内接する。
(6) 定理:円外の1点から円に引いた2接線の長さは等しい。
(7) 3辺の長さをabcとする三角形の内接円の半径をrとすると、円の面積Sは、
(8) 接弦角の定理:円周上の2ABを結ぶ線分と、AまたはBにおける円の接線とがなす角は、弦AB(劣弧とします。なお、優弧でもABと接線のなす角を優角とすれば接弦角の定理が成り立ちます)の上に立つ円周角と等しい。
(9) 2円の共通接線の本数 (i) 2円に共通部分がない:4本 (ii) 2円が外接する:3本 (iii) 2円が2点で交わる:2本 (iv) 2円の一方が他方に内接する:1本 (v) 2円の一方が他方を含む:0
(10) 2円の共通接線に関する技巧:2円の中心を結び、これを斜辺とする直角三角形を作る。


まず、(1)(8)の証明を書いておきます。
(1) 中心をOとする円周上に異なる3ABCをとります。線分COO側への延長線と円との交点をXとします。
AOCが一直線上のとき(XAが一致します。XBが一致し、BOCが一直線上のときも同様)より、△OBCは二等辺三角形です。よって、,中心角は△OBCの外角で、
XAともBとも一致せず、AOCも、BOCも一直線上にない場合、△OBC,△OCAがともに存在します。より、△OBC,△OCAはともに二等辺三角形です。よって、
また、は△OBCの外角で、
同様に、は△OACの外角で、
(i) CXが直線ABの逆側にあるとき、の場合にはを優角(より大きい方の角)として、
(ii) CXがともに直線ABに関して同じ側にあるとき、円周上にABXCの順に並ぶ場合(ABCXの順に並ぶ場合も同様です)には、
以上より、円周角の大きさは中心角の大きさのです。

(2) 円周上に異なる2ABをとり、この2点と異なる円周上の点CDを直線ABに関して同じ側にとると、は、弦AB()の上に立つ円周角です。よって(1)により、
即ち、弦AB()の上に立つ円周角は等しくなります。

(3) Dが△ABCの外接円の周上の点ではないとして、外接円と直線ADとの交点のうちAでない方をEとします。円周角の定理(2)により、です。Dが線分AE上のE以外の点であれば、より条件に反します。Dが半直線AE上のEに関してAと反対側の点であれば、より条件に反します。よって、DEに一致し、四角形ABCDは円に内接します。

(4) 円周角の定理(2)により、
ABCにおいて、
よって、
同様に、,よって、円に内接する四角形の対角は補角をなします。

(5) 四角形ABCDで対角が補角をなし、だとします。△ABCの外接円の円周上で直線ABに関してCDと同じ側に点Eをとると、四角形ABCEは円に内接します。(4)により、
よって、,円周角の定理の逆(3)により、Dも円周上の点であり、四角形ABCDは円に内接します。

(6) Oを中心とする円に円外の点Pから接線を2本引き、接点をABとします。△OAPと△OBPにおいて、 (円の半径)OP共通,より、△OAP OBP ∴
即ち、円外の1点から円に引いた2接線の長さは等しくなります。


(7) 内接円の中心(内心です。三角形の五心を参照)Iとします。

(8) 円周上の点A(Bにおける接線も同様)接線を引き、円周上にAと異なる点Dを、DAが接線と垂直になるようにとります。DAは円の直径なので、より、ですが、これは接線と弦ABのなす角です。円周上にABとは異なる点Cをとると、円周角の定理(2)より、
よって、弦の一端に引いた接線と弦のなす角は、この弦(劣弧)の上に立つ円周角と等しくなします。

(9) 2円の位置関係は、右上図の5通りあり、その各々について、図の青線のように接線を引くことができます。

(10) 2円が接するような状況を考える問題があります。このとき、一方の円(半径)の中心と接点とを結ぶ直線に、もう一方の円(半径)の中心から垂線を下ろすと、直角三角形ができます。より、
この事実を利用して解く問題があります。



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